第53章 相手の承諾を得るのに必要なのは粘り強さ。
総悟と約束を交わした後、葵咲は買出しへと出掛けた。
一人でぶらぶらと町を歩きながら、総悟の事を考える。
(葵咲:でもなんで土曜にこだわるんだろ。日曜は何か予定入れてんのかな?)
デートの日程への執着は異様なほどであった。翌日の日曜でも、翌週でも駄目だったのだ。それが気掛かりだった。
(葵咲:今週の土曜日…何かあったっけ…。)
考えを巡らせ、唸りながら商店街を歩いていると、とある光景を目にした。
それを見た葵咲は、総悟がその日にこだわる“ワケ”を知る。
葵咲「!…あ。」