第49章 犬の散歩は主導権を握る必要がある。
土方は最後の悪あがきで葵咲の格好について問いただした。
土方「じゃ、じゃあその格好は!?お前、普段と雰囲気違くね!?」
葵咲「ん?あっ・・・これは…やっぱり似合わないよね。」
自分の着物に視線を落とす葵咲。顔を真っ赤にして両手を頬に当てる。そしてそのワケを話し始めた。
葵咲「なんか、そーちゃんが気遣ってくれたみたいで。今日午前中美容院予約してたんだけど、サプライズでそーちゃんが着物用意してくれてたの。あと、それに合うセットアップ?…ほら、この間 田中古兵衛に監禁されてたでしょ?その心のケアでって。少しでも元気になりますように、だって。」
(土方:!!!!! あのヤロォォォォ!!ハメやがったァァァァァ!!)
本当の意味で全てが繋がった。この度の行動に至った諸悪の根源の正体までも。
葵咲「あっ!ちょ、土方さん!?」
何も言わずに土方は屯所へと駆け出した。