第42章 余計な一言を言う奴は嫌われやすい。
田中「あれ?俺が言っちゃっていいのかな?その内に秘めた、想い。…それとも、まだ無自覚なのかなァ?」
古兵衛は土方ですらまだ気付いていない“気持ち”に気付いていた。
だがこれは土方の無意識の感情。古兵衛のこの発言は、自分がからかわれただけだと思い、土方の感情を逆撫でしただけだった。
土方は壁をバァン!と思いっきり殴り、根底からこみ上げてくる怒りを表す。
土方「その薄汚ぇ口を閉じろ。」
田中「おやおや、逆鱗に触れちゃったかな?」
土方「さっさとそいつを解放しやがれ。」
次から次へと零れ出る土方の命令口調に、古兵衛はため息をついて頭を掻く。
田中「命令が多いなァ~。俺アンタに命令される筋合いないんだけど。つーか、それで俺がこの女開放するとでも?」
土方「ぐっ!」
田中「この女を解放するには条件がある。誘拐なんだ。当然だろ?」
近藤「条件?」
当然といえば当然の話。ただ殺す事が目的なら籠の中で殺していたはず。それをわざわざ誘拐してiPadまで送りつけてきたのだ。企みがないはずがない。近藤は息を呑み、画面の中の古兵衛に注目する。
すると、ここでパッと画面が切り替わった。
銀時「ん?なんだ?」
映し出されたのは、ゲームのタイトル画面のようなもの。BGMと共にナレーションが流れた。