第42章 余計な一言を言う奴は嫌われやすい。
攫われたのは、そよ姫ではなく葵咲らしい。
だがここで銀時は手に持っていた着物に目を向けて再び疑問を浮かばせる。
銀時「ちょっと待て、…って事は…。」
その後は先程と同じ。心の中で銀時と新八は叫ぶのみだ。
(銀時:下着姿なのは、そよ姫じゃなくて…葵咲ァァァ!?)
(新八:下着姿なのは、そよ姫じゃなくて…葵咲さんんん!?)
浮かび上がった疑問を叫んだところで、銀時は新八に真剣な目を向けて一つ提案した。
銀時「…よし、俺が一人で助けに行く。」
新八「邪な心が見えてるぞオイィィィ!!オメーが襲う気満々じゃねーか!!」
銀時「何言ってんだ新八。俺は葵咲を助けに行くんだ。変な邪推はよせ。」
新八「その台詞は鼻血拭いてから言えよ!!」
たらりと垂れている鼻血に銀時は気付いていなかったようだ。新八からの指摘で初めて気付き、急いで鼻を拭く。
銀時の様子を尻目に見ながら近藤が首を横に振った。
近藤「心配するな。着物の下に隊士の制服を着ていた。恐らく停電になったと同時に戦闘準備を整えたんだろう。」
銀時「チッ。」
新八「『チッ』じゃねーだろ!」
パチンと指を鳴らして悔しがる銀時に、新八はすかさずツッコミを入れる。
そして近藤達の方へと向き直った。
新八「どういう事か詳しく教えてくれませんか?」
近藤「・・・・・。」