第41章 超長距離移民船団はみんなの憧れ。
三人がマ●ロスの話で盛り上がっていると、急にターミナル内の電気が消えた。
新八「えっ?停電!?」
急な停電であたふたする新八。周りの人間はこれも何かの演出だと思ったのか、存外パニック状態にはならなかった。
だが、近藤達は違っていた。この停電が演出ではない事を知っていた為、即座に身構える。
近藤「トシ!奴が来るぞ!!」
土方「チィッ!!」
舌打ちするや否や、土方は駆け出していた。
突如人ごみをかき分けて走り出す土方を見て近藤は叫ぶ。
近藤「待てトシ!落ち着け!トシィィィ!!」
一方、そよ姫の籠はその場に立ち止まっていた。いや、動けなくなっていたといった方が正しい。籠を運んでいた者達は何者かの襲撃にあい、その場に倒れ込んでいたのだ。
籠の近くで待機していた警備員がその異変を感じ、すぐさま駆けつける。そして慌てて籠の中を覗く。
「姫様!?姫様ァァァァァ!!」
覗いた籠の中は、もぬけの殻になっていた。