第40章 隠し事は案外バレている。
田中「それとも、出せない訳でもあるのかなァ~?例えばァ~怪我して療養中、とか?ククク。」
(土方:コイツ…!!)
土方は立ち上がり、近藤の腕を引いた。
土方「近藤さん、ちょっと。」
近藤「?」
席を立った二人は古兵衛に背を向け、部屋の入口へと足を向ける。
田中「おいおい、なんだよ~もう終わりィ~??」
背中で叫ぶ古兵衛を無視し、二人は部屋を出た。
そして土方はすぐさま山崎に声をかける。
土方「おい、山崎。」
山崎「はい?」
土方「とりあえずお前、女装してヤツから情報を引き出せ。」
山崎「えぇぇっ!?んな無茶苦茶な!!」
まさかそんな無茶ぶりが出るとは思っても見なかった山崎。驚きのあまり、思わず一歩後ずさってしまった。だがそんな山崎には構わず、土方は山崎を睨みつける。
土方「いいからさっさとしろ。」
山崎「パ、パワハラだ…。」
全く持って嫌な役回りである。古兵衛の前に座るだけでも嫌なのに、まさか女装までさせられるとは。
山崎は肩を落としながら支度する為に別の部屋へと向かった。土方は山崎が観念した事を確認すると、近藤へと視線を向ける。
土方「近藤さん、葵咲の病院の警備、増やしておくか。」
近藤「ああ、そうだな。ヤツの口ぶりだと何かを掴んでいる風だったしな。」
総悟「・・・・・。」