第38章 友達の友達は友達って考えてる奴の方が実は意外と友達が少ない。
葵咲「銀ちゃんには関係ない話だから大丈夫!」
銀時「言うだけ言ってみろって。」
何があったのかは分からないが、焦ったところで良い結果は生み出せない。そう思った銀時は葵咲を落ち着かせようと真剣な眼差しを向ける。
葵咲は渋々その場に足を止め、事情を話す事にした。
そんな二人の様子を陰から見ていた土方と総悟だが、突如怪しくなる二人の雲行きに、目を細めて言葉を漏らす。
土方「今度はなんだ?」
総悟「なんか揉めてるたいですねぃ。」
二人の様子が分かる距離でも会話までは聞こえない。土方達は二人の会話を予測することしか出来なかった。
何を話しているのだろうかと想像をめぐらせる土方の傍らで、総悟は何かを悟ったように瞳を大きく見開いた。
総悟「…!さっきの会話…もしかして…。」
土方「何か分かったのか?総悟。」
ぼそりと呟く総悟に、土方は目を向けて尋ねる。総悟は至って真剣な表情で右手を顎に当て、唸るように下を向いた。
総悟「最初に旦那が見せた真剣な表情、あれは別れ話…。」
土方「別れ話って展開早くね?付き合ってるかどうかもまだ未確認だろ。それにあいつらが親密になってんのは入院後からだろーが。」
最初からツッコミどころ満載の総悟の見解に、土方は真顔でツッコむ。だが、総悟はそんな土方のツッコミなど無視して淡々と続ける。
総悟「そして女の登場により更に揉める二人…。」
土方「いや、最初全然もめてるようには見えなかったんだけど。むしろ和気藹々としてたんだけど。」
“女”とは勿論月詠の事だ。それが分かった土方は、先程見たままの感想を更にツッコむ。