第36章 クーリングオフがきかない商品もあるから注意しろ。
葵咲「それ私のクリームだったのに!!」
銀時「そっちィィィィィ!?」
勘違いしてしまった自分が恥ずかしい!そう思った銀時は葵咲に抗議しようとしたが、葵咲は再び店員を呼び、パフェを追加注文した。
葵咲「すいませーん。今度はフルーツパフェ追加で。クリーム食べ損ねたんで。」
銀時「えぇぇっ!?それだけで!?あんな一瞬で食ってたくせに!?しかもちゃっかり別のパフェになってんじゃねぇかァァァ!!」
ツッコむ銀時に、葵咲はキッと睨みを利かせる。
葵咲「言っとくけど食べ物の恨みは怖いからね。」
銀時「そんなに!?つか俺、恨まれてんの!?さっきのフォーク、まさかお前じゃないよね!?」
葵咲を指差そうと、銀時が右手を上げたその時、何処からともなく今度はナイフが飛んできた。そしてそのナイフは見事銀時の右手のひらに突き刺さる。
今度はさっきのカップル的銀時の行動を見て苛立った土方がナイフを投げたのだった。
銀時「・・・・え。えぇぇぇ!?ちょ、刺さったァァァァァ!!」
葵咲「ほら。人のクリーム横取りなんてするからバチが当たったんだよ。神様は見てるんだよ。」
銀時「んなわけねーだろ!!これ絶対ぇ狙われてるよ!命狙われてるよ!しかも俺が!殺気感じるもの!!」
殺気とは勿論、土方と総悟から発せられているものだ。二人はなおも銀時を睨み続けている。いや、隙あらば射殺するぐらいの勢いだ。
冷や汗をたらしまくる銀時とは裏腹に、呑気な表情で首を横に振る葵咲。
葵咲「え~?殺気なんて感じないって。」
銀時「お前二章の時は鋭かったじゃねーか!なんで今鈍いの!?」
葵咲「だって今仕事モードじゃないし。」
思い出されるのは雪月花第二章。土方のボディーガードをしていた時の事だ。攘夷志士からの殺気を瞬時に察知し、土方を押し倒して銃撃を交わした。
あの時の反応の良さと俊敏さは何処へ??何らかの不公平を感じた銀時は手に刺さったナイフを抜きながら、半分涙目で葵咲に訴えかけた。