第33章 長年染み付いた癖はなかなか直らない。
夜も更け、皆が寝静まる頃。銀時達万事屋三人と、妙、九兵衛、そして長谷川の六人は大江戸公園に呼び出されていた。
桂「よくぞ集まってくれた、皆のもの!」
誰もいない公園で、腰に手を当てて声を張り上げるのはこの男。皆を呼び出したのは桂だった。そして桂とセットの謎の生物、エリザベスも当然のようにこの場所にいる。エリザベスは何も言わず、何のプレートも出さずに静かに桂の横に佇んでいた。
さぁ今から寝ようか。そう思っていたところを呼び出された銀時は不機嫌な様子で桂を睨みつける。
銀時「おい何なんだよ。こんな時間に呼び出しやがって。」
新八「何か急な用事でもあるんですか?」
銀時とは対照的に、心配そうな顔で尋ねる新八。桂は新八の方へと真剣な目を向けて頷いた。そして…
桂「うむ…。今から“かくれんぼ”をしようではないか!!」
しーん…。その場の空気が凍りつく。
暫く固まっていた銀時、新八、神楽の三人だが、ふと我に返って桂を袋叩きにする。
桂「げふっ!ちょ、何すんの!!」
銀時「それはこっちの台詞だバカヤロー!こっちは忙しいんだよ!てめーの遊びに付き合ってる暇なんかねーんだよ!!」
新八「ただならぬ事情があるのかと思えば…ただのお前の娯楽じゃねぇかァァァ!!」
神楽「お前とエリーだけで勝手にやってればいいネ!!」
足蹴にされながら、桂は必死に訴える。
桂「ちょ、待って!聞いて!話聞いて!!これは葵咲の為なんだ!!」
“葵咲の為”、その言葉に反応した銀時が片眉を上げる。
銀時「あいつの為?」
新八「どういうことですか?」