第27章 仲間とは最後まで信じ抜く覚悟があるかどうか。
総悟、山崎、葵咲を欠いたメンバーでの決戦となる為、出陣の隊編成が少し変更された。
出撃の順番等を練り直し、土方は会議用の部屋へと隊士全員を集めた。
土方「よし、これで準備は整った。明朝動き出す。お前ら!明日は心してかかれ!相手が誰であろうと怯むな!!迷わず斬れ!いいな!?」
“相手が誰であろうと”、それを指すのは勿論葵咲の事。
先程の情景を目の当たりにしていた隊士達も、後から話だけを聞いた隊士達も、誰もがまだ迷いがあるといった表情で下を向く。土方の号令には誰も賛同出来ずにいた。
「・・・・・。」
沈黙の落ちる会議室。土方は仕方なくため息を漏らした後、静かに言葉を紡いだ。
土方「…分かった、市村が斬れねぇ奴は他を狙え。」
その言葉の意味に気付いた隊士達は一斉に顔を上げて土方を見やる。土方の隣に立っていた近藤もまた、土方の方へと目を向けた。
近藤「お、おいトシ、お前まさか…。」
土方「…俺が市村を斬る。」
近藤「トシ・・・・・。」
土方はその一言を残し、部屋から静かに出て行った。