第24章 他人は自分より優って見える。
近藤「大丈夫だ、トシ。総悟は葵咲の横で添い寝してただけだ。何もしとらんよ。」
土方「ってお前もいたんかいィィィ!!オメーら揃いも揃って何考えてんだよ!!」
突如ひょっこり現れた近藤に驚く土方。総悟も少し驚いていた事から、近藤は総悟が訪れるよりも前からこの場にいたようだ。
近藤「勘違いするなよトシ!俺にはお妙さんがいるんだ!葵咲を襲うつもりなんてない!!葵咲の寝姿見てちょっと抜かせてもらおうかな~なんて。」
土方「大して変わんねぇだろうが!!」
それぞれ独特な下心を持ち合わせてこの場にいる二人に対して怒号する土方。そんな土方に対して二人を庇うように葵咲が意見を述べる。
葵咲「大丈夫だよ、土方さん。二人に敵意がないことぐらい分かるもん。こう見えても私だっていくつか死線を抜けてきてるからね。殺気くらい感じ取れるよ。」
土方「そりゃお前を殺る気ないからね!」
何処かズレた見解を述べる葵咲はいつもの事だが、土方のそのツッコミにも更にズレたツッコミ劇が繰り広げられる。
近藤「トシ、お前もう少し日本語の勉強をした方がいいんじゃないか?『お前を』じゃなくて『お前と』が正しい日本語だぞ。」
土方「その『ヤる』じゃねーよ!!」
総悟「土方さん、俺は葵咲姉ぇとヤる気満々でさァ。」
土方「オメーは黙ってろやァァァ!!」
ズレたツッコミとそうでもないツッコミ。てんやわんやになったところで土方は葵咲に注意する。
土方「おい市村!寝る時はしっかり戸締りして寝ろ!分かったな!」
葵咲「? はい。」
土方「…ったく。」
一先ず土方は近藤と総悟に自分の部屋に帰るよう促し、自分も葵咲の部屋から退散した。