第22章 人違いはこじれてしまうとややこしい。
銀時「おい、お前らどうすんだ?つーかこのイベント参加予定の奴らどうしたんだよ!」
このままイベントに出場すつもりかと、その意思を銀時が二人に確認しようとしたその時、控え室にあるイベント会場用の電話が鳴った。反射的にその電話を銀時が取る。
銀時「はい。もしもーし。大江戸スカイツリーイベント控え室ですがァ?」
「すいまっせーん、今日のイベント参加予定だった山田太郎と山田花子ですけどぉ~。急な体調不良なんでぇ~欠席しま~す。」
電話の相手は、どうやら本日のイベントに参加する予定だった本物の出演者らしい。
だがその出演者は冷やかしのようで、始めから出る気など更々ない様子が電話越しにも伝わってきた。名前も偽名だろう。やる気がなさ過ぎだ。
銀時「・・・・・。おい。お前ら完全に冷やかしだろうが。最初から出る気なんてなかったんだろ。」
「ってことですいまっせーん。」
電話の相手は欠席連絡だけ済ませると、一方的に電話を切ってしまった。
銀時「オイィィィィィ!!待てェェェェェ!!」
銀時の電話のやり取りを傍から聞いていた葵咲は決意を固め、笑顔で神威を誘う。
葵咲「出演者いなくなっちゃったみたいだし折角だから着替えて出てみよっか。」
神威「それも面白いかもね。」
葵咲「じゃあ着替えるので万事屋さんは、外で待ってて下さいね。」
葵咲は銀時の背中を押し、控え室の外へと押し出した。
そして二人は再びそれぞれの控え室に入り、着替えようとする。
銀時「マジでか!!俺ァ知らねぇぞ!!…ったく。つーかイベント内容って何なんだ?」