第2章 個人情報を守れれるのは己のみ。
銀時「で?惚れた女にそっくりな女捕まえてお姫様抱っこして下さいってか?何やってんだお前?」
銀時は口元に薄い笑みを浮かべながら、からかうように土方に問いかける。
土方「別に俺が捕まえたわけじゃねぇ。つか惚れてたわけでもねぇしィィィ!?」
動揺を隠せない土方が、怒鳴って反論する姿は容易に想像出来た。そんな土方の様子を見た銀時は面白がって、なおも薄ら笑いを浮かべている。葵咲はこの銀髪の男にも自分と土方との関係を説明した方が良いのかと考え、自己紹介を更に付け加える。
葵咲「今日一日土方さんのボディーガードの仕事を勤めさせてもらってます。」
銀時「へぇ~。女にボディガード頼むたぁ天下の真選組も落ちぶれたもんだなぁ。」
銀時はなおも土方を挑発するようにからかう。
土方「別に頼んだわけじゃねぇよ!気付いたら成り行きでだな…。」
もう説明するのも面倒臭い、そう言わんばかりの表情で土方は語尾を切った。その表情を見た葵咲は、自分が悪い事をした謝罪をする意味も含め、自分が代わりになって取り繕うように説明した。
葵咲「そうなんです、私がご迷惑をお掛けして…。お金ないなら今日一日身体で払ってもらってもいいって言われたので…。」
天然素材の発言は予測がつかない。まさかのバカ正直発言だ。しかも誤解を招くような言い回しに、銀時は当然の如く、誤解する。いや、実際誤解ではないのかもしれないが。
銀時「!? ちょ!お前絶対違う意味で言っただろソレェェェェェ!!絶対ぇやらしい意味で言ったんだろ!!」
土方「ち、違ぇーーーよ!!んなワケねぇだろうがァァァァァ!!」
焦った土方はすかさず反論するが、勿論信じてもらえるはずがない。
銀時「いいや!絶対そうだ!!つかお前警察のくせになんつー支払い方法提案してんだ!!しかも今日一日ィ!?どんだけ溜まってんだよ!どんだけ欲求不満なんだよ!!」
土方「だから違うっつってんだろうがァァァァァ!!」