第2章 個人情報を守れれるのは己のみ。
そして再び歩き出した二人。土方の歩く先に段差があるのに葵咲が気がついた。
葵咲「あ、そこ段差があるので気を付けて下さい。」
土方「こんな段差で躓くか・・・よっ!?」
葵咲が言った事が、まさか現実になった。土方は普通躓くはずのない高さの段差に躓いた。
葵咲「あっ!ほら言わんこっちゃない~。」
鬼の首を取ったように嬉しそうな顔の葵咲。次の瞬間、葵咲は思いもよらない行動に出る。
葵咲「よいしょっと。」
土方をお姫様抱っこしたのだ。これには土方も驚くという次元の問題ではない。
土方「ちょ!!オイィィィィ!!何やってんだァァァァァ!!やめろ!!降ろせェェェェェ!!!」
葵咲「あははっ、照れてる~可愛い~♪」
土方「おまっ!マジでたたっ斬るぞコラァァァァァ!!!」
土方の怒りはマックスだ。だがここで、ふとある事に気付く。自分の体重は何kgだった?身長177cm、体重64kgもある男の体を軽々と持ち上げたのだ。怒りは一瞬で何処かへ飛んでしまったのだった。
そんな時、ある男が近くを通りすがった。土方はその通りすがりの男と目があった。勿論、まだお姫様抱っこされたままだ。