第115章 スタンドの第六感は当たる。
暫く走った後、土方は気付く。隣にいるのが葵咲ではなくヅラ子であるという事を。
土方「ん?誰だお前ェェェェェ!!」
ヅラ子「お前じゃない、ヅラ子だ!!」
お決まりの返し文句で土方を睨むヅラ子。土方はヅラ子が桂とは気付かず、…いや、気付く心の余裕などなく、葵咲ではない事に怒りを露わにする。単なる逆ギレだ。
土方「いつから葵咲と入れ替わりやがったァァァァァ!?」
ヅラ子「最初からだ愚か者ォォォォォ!貴様が葵咲と間違えて俺の手を握ったんだろうが!!」
喧嘩のようになってしまう二人に対し、宥めるように言葉を掛けるのは銀時だ。
銀時「奴らの事は諦めろ!ここで揉めてる場合じゃねーだろうが!!」
土方「チィッ。」
苦虫を嚙み潰したように顔を歪ませる土方。葵咲を助けられなかった(?)事が悔いても悔やみきれない。そんな土方を尻目に、銀時は恐る恐る後ろを振り返る。
銀時「撒いたか?…!」
だがここで銀時は何かを見付けて目を見開く。そしてその対象物の名を口にした。
銀時「ブリーフ3!!」
土方「ブリーフ3!?ブリーフ3って何!?」
当然の返しである。織田信長、豊臣秀吉、明智光秀の三人のスタンドを知らない土方は驚きながらも振り返って見る。
だがここで何かに気付いた土方は眉根を寄せながら言葉を紡いだ。
土方「3(スリー)っつーかどう見ても四人いるんだけど!?ブリーフフォーなんだけど!!」
銀時「ああ、もう一人はザビエ…。」
それも銀時にとっては知った事。紛らわしくも過去三人にブリーフ姿で紛れていたのはフランシスコ・ザビエルだった。その事を告げようとする銀時だったが…。