第115章 スタンドの第六感は当たる。
一方、先行している葵咲達。葵咲達の周りでもスタンドの異変は起きていた。
葵咲「なんかスタンド達の声が変わった気がしません?」
肝試しを始めた当初より、雰囲気は陰湿になっており、スタンド達は ただ客を驚かすような様子から、本気の心霊スポットのそれへと変化していた。
葵咲がビクビクしながら歩き進むのに対し、松本は軽快な歩調へと変わってゆく。そしてニコニコしながら葵咲へと顔を向ける。
松本「ワクワクしますね!」
葵咲「短英さん、ホントにホラー好きなんですね。」
その場に似つかわしくない笑顔を向けられる事で緊張が少しほぐれる。葵咲はフッと笑みを零した。
そうして到着する、封印された和室。一目見てその部屋だと分かった。四人は部屋の前に立ち、仰々しく封印されているその扉を見上げる。
ヅラ子「これだな、ロックされた部屋というのは。」
葵咲「じゃあこの札を取って…」
退散しましょう、そう言おうとしたその時。ダダダ!っとこちらに掛けてくる人の姿が視界に入る。
銀時と土方である。物音を聞いた葵咲はそちらの方へと視線を向けた。
葵咲「ん?あ、銀ちゃんに土方さ…」
声を掛けようとするが、銀時達の勢いは止まらない。険しい形相のまま、銀時が四人の間へと飛び込んだ。
土方「札は俺達が先に!」
銀時「頂きだァァァァァ!!」
ビリィィィ!!