第12章 個人情報は何処からか流出する。
今回の騒動は真選組内部だけの問題ではないようだった。伊東の後ろには攘夷志士が付いていた。真選組と攘夷志士との激闘、近藤の奪還により、元の意識を取り戻した土方は、妖刀を鞘から抜き、伊東と対峙する。
一方、銀時は攘夷志士、人斬り万斉こと、河上万斉と対峙していた。
銀時「あの伊東(おとこ)は…!!」
河上「哀れな男でござる。己が器量知る時はもう遅い。全て、砕け散った後だ。」
その時、近藤の乗った列車が爆発した。
銀時「…なっ!!」
河上「眠るがいい伊東。真選組もろとも…。」
一方、後方にてバイクを停め、迫り来る攘夷志士達を次々に倒していた葵咲も、遠くで列車が爆発する音を聞いた。
葵咲「!?…何の音!?」
嫌な胸騒ぎを感じ、列車の走っていった方を見やる葵咲。
その背後に、突如謎の男が現れた。
謎の男「真選組が乗った列車が爆発する音さァ。俺の作った爆弾でね。」
男は葵咲の近くに自らの乗ってきたバイクを停めて、葵咲の前に立つ。
葵咲「!!・・・・・誰?」
謎の男「ククッ…。」
その男は、190センチ近くはある長身。色は白く、ガタイは決して良いとは言えない。どちらかと言うと病弱に見えるような、か細さだ。髪は黒色に金メッシュ、そしてピアスを眉尻と唇に一つずつ、そして耳に多数開けている。右目は前髪で隠れており、左目だけ見えている状態だ。左目はタレ目、瞳孔が開いていてヤバイ感じの雰囲気の男だ。
だがそんな男には動じず、葵咲は思ったままの感想を発した。
葵咲「あのっ、着物…破けてますよ。」
謎の男「・・・・・。」