第114章 誰にでも優しいより自分だけに優しい方が特別感が増す。
その頃の山崎達。
山崎のところでも異変は起きていた。館内に入って暫く、スタンド達は脅かしには来るものの突然飛び出て来て吃驚させるといった類のものばかりだった。
そこらへんのお化け屋敷と何ら変わりない。お化け屋敷の場合は作り物であったり、人間が脅かしに来るのに対し、こちらは本物の霊、スタンドが脅かしに来る為、怖さは尋常ではないのだが。とはいえ、自分達に害をなすような素振りは一切なかった。
だがここで急にスタンド達が集まって合体し、大きなスタンドとなって山崎達を追い掛け始めたのである。
山崎「ちょ!なんですかあれェェェ!さっきまでと全然雰囲気違うんですけどォォォォォ!!」
たま「これが先程感じた不穏な空気の正体のようです。お札は回収しました。急いで脱出しましょう。」
山崎「はいィィィィィ!!」
これはもう肝試しをゆっくり堪能している場合ではない。一時でも長くたまと一緒にいたいという気持ちから、一刻も早く脱出したいという気持ちに変わる山崎。
山崎とたまは、全力で館内を駆け抜けた。