• テキストサイズ

銀魂 - 雪月花 -

第114章 誰にでも優しいより自分だけに優しい方が特別感が増す。


山崎「手を繋ぎたいです!!」


プライドや自分自身の体裁よりも欲が勝った。
気が付けば言葉が口から出ていた。発した後でハッとなる山崎。もしかしたらガッついてると思われて引かれてしまったかも。そう思ったが、出した言葉は引っ込められない。少し心配になる山崎だったが、たまはすぐさま笑顔で首を縦に振った。


たま「了解しました。」

(山崎:生きてて良かった…!!)


またもや涙を浮かべて喜ぶ山崎。そうして二人は手を繋いで旧館内を歩き進む。だが一歩足を踏み出したところで、たまがピクリと眉を動かして顔を上げた。


たま「! 山崎さん、少し不穏な空気を感じます。」

山崎「えっ!?」

(山崎:俺の不純な動機が読まれた!?)


たまは山崎が怖がっていると思って善意で手を繋いでくれている。そんなたまの優しい心を利用して自分の欲を優先させた山崎。その事がバレたのだろうかとヒヤリとする。そんな山崎の胸中知らず、たまは急ぎ足で歩を進め始めた。


たま「少し急ぎましょう。」

山崎「は、はい…。」


やはり幻滅されてしまったのだろうかと肩を落とす山崎。山崎たちは足早に旧館内を進んで行った。
/ 1377ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp