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銀魂 - 雪月花 -

第112章 裸の付き合いで歩み寄るのは心。


そんな温かな空気に包まれ、再び落ち着いた様子で湯に浸かる女九人。

その時、露天風呂の奥でチャポンという音が鳴り響いた。案外広い温泉旅館。奥にも秘伝の湯があるのだろうかと、九人は顔を見合わせ奥へと歩を進めてみる。すると泡風呂やら血の池地獄やら、様々な種類の温泉があった。血の池地獄とは赤い湯の温泉である。真っ赤に染まる湯船はまるで血の池地獄という事でこの名が名付けられている。

そんな血の池地獄へと目を向けると、そこには一人の女性が。


猿飛「ちょ、何あの胸!あれホントに胸!?」


コソコソと妙へと耳打ちする猿飛。先客の女性はHカップはある思われる程の巨乳、スイカップだったのだ。猿飛からの言葉を受け、女性へと目をやった妙はイラッとする。
女性は一人のんびりと湯船に浸かりながら夜空を眺めていたが、葵咲達に気付いてこちらへと目を向けた。


「あら♡可愛いお嬢さん達。女子旅?」


優しく声を掛ける女性は葵咲達にも同じ湯に浸かるよう促す。折角のお誘い。葵咲達は血の池地獄へと入りながら先程の質問に答える。


葵咲「いえ、一緒に来たわけじゃなくて、たまたま一緒になったんですけどね。」

「いいわねぇ。運命を感じるわねん♡」


妖艶な雰囲気の漂う女性。薄い紫色の髪は長くはなく、うなじが見える。その事は色気を倍増させていた。色っぽいとはまさしく この女性の為にある言葉だとさえ思える程。そんな女性から葵咲はじっと見つめられる。顔に何かついているだろうか。葵咲は頬に手を添えながら目を瞬かせるが、女性はフッと笑みを零してニコニコした表情へと変えた。


「ほーんと、若いって良いわねぇ♡じゃあ私はお先に。」


意味深な視線に感じたが気のせいだっただろうか。その真意は測り兼ねたが、女性は特に何も言う事なく、そのまま前身をタオルで隠しながら湯船から上がった。
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