第110章 宴会の催し物といえばビンゴ大会。
西郷「あら、パー子じゃない。」
アゴ美「ホント、久しぶり~。」
銀時「んげェッ!」
見るとそこには かまっ娘倶楽部の面々が続々と現れた。どうやらかまっ娘倶楽部の団体として予約しているらしい。銀時が何か言うよりも先に、西郷が得意げな顔で鼻を鳴らした。
西郷「今日は私達がお客様よ。予約は取ってあるから案内してちょうだい。」
銀時「つーかヅラ、なんでオメーがここに混じってんだよ。」
西郷達は分かる。だが桂は?桂の格好や一緒に訪れたタイミング的に、桂はかまっ娘倶楽部の一員として訪れたのだろう。
理由は粗方想像はつくが、銀時は念の為に尋ねる。桂は腕組みし、目を瞑りながら銀時からの問い掛けに素直に答えた。
ヅラ「ヅラじゃない、バイトのヅラ子だ。攘夷活動資金が底を尽きてな。今はかまっ娘倶楽部で資金集め中だ。」
銀時「・・・・・。」
想像通りの理由だった。冷ややかな視線を送る銀時に対し、桂のすぐ後ろにいたエリザベス(彼(?)もまた女性ものの着物を着用して嘴に赤い口紅を塗っている)が、『なによ、文句ある?』と書かれたプレートを上げた。
そんなやり取りをしていると、玄関先からまたもや知っている声が上がる。
「あれ?銀じゃん。何やってんだよ?こんなとこで。」
銀時「一郎兵衛?オメーらも来たのかよ。」
一郎兵衛を筆頭に、華月座の面々がズラリと並んでいた。銀時の姿を見て目を丸くしていた一郎兵衛だが、銀時の存在よりも彼の返しに気になるものがあって聞き返す。
一郎「オメーら“も”って?」
明らかに他にも誰かが来ているという意味合いが含まれている。その言葉に一郎兵衛が目を瞬かせていると、柳生家一行や御庭番衆一行の宿泊手続きの対応を済ませた新八が表へと出てくる。
新八「銀さん、またお客さんですか?って桂さんに一郎兵衛さん!」
またもや知り合いの登場に声を上げる新八。だがそんな新八に返された言葉はいつもの台詞。
ヅラ「桂じゃないヅラ子だ。」
新八「・・・・・。」
新八が言葉を失っていると、新八の姿を見た一郎兵衛が右手を上げて声を掛けた。
一郎「よぉ。新も一緒か。するってーと万事屋の仕事か?」
新八「ええ、まぁ。一郎兵衛さん達は華月座の慰安旅行か何かですか?」
一郎「ああ、俺らは…」