第110章 宴会の催し物といえばビンゴ大会。
とはいえ放置するわけにもいかず、二人は急いで玄関へ。
新八「いらっしゃいま…。」
「新八君じゃないか。」
訪れた客を見て目を丸くする二人。そこにいたのは…
新八「九兵衛さん!?どうしてここに…。」
九兵衛「妙ちゃんに良い温泉地があると聞いてね。」
東城「柳生家の親睦会で来る事にしたんです。若の浴衣姿を収め…」
ピトッ。
「うがぁぁぁぁぁぁっ!!」
懐からカメラを出そうとした際に九兵衛に触れてしまった東城はぶん投げられる。壁にめり込む東城は無視し、九兵衛は新八へと向き直った。
九兵衛「君達は万事屋の仕事か?」
新八「はい。僕らはお手伝いに。」
九兵衛「そうか。手を煩わせてすまないが、案内してもらえるか?」
新八「どうぞこちらへ。」
こんなところで九兵衛に出くわすとは。衝撃は隠せないが、ご予約のお客様という事で新八は受付へと案内する。銀時は柳生家一行を見送るように玄関先で佇んでいる。そんな銀時の背中に降り注いだ声は…
「ぎ、銀さん…っ!?何これ、ちょっと、運命…!?」
銀時「ん?」
聞き覚えのある声に振り返る銀時。目を向けるとそこには頬に手を当てて顔を真っ赤に染め上げる猿飛の姿が。そしてその後ろにはイボ痔ニンジャーこと、服部の姿もあった。
服部「げっ。なんでオメーがここにいんだよ。」
銀時「それはこっちの台詞。」
まさかの偶然に驚きはあるが、真選組、柳生家と立て続けに知り合いに出くわした事で銀時の感覚は麻痺していた。至って冷静な眼差しで服部を見据える。服部はポケットに手を突っ込みながら銀時の質問に答えた。