第110章 宴会の催し物といえばビンゴ大会。
そして皆にシュークリームを配り終え、余ったシュークリームを銀時と新八にも配る。
葵咲「はい、銀ちゃん達もどうぞ。」
銀時「え?良いの?」
大の甘い物好きの銀時にとっては願ってもないご褒美。ちなみに新八の歌声で伸びている隊士達の分も取り置いてある。まさかそれを差し引いて自分達の分もあるとは思ってもみなかった。嬉しそうに目を輝かせる銀時に、葵咲はクスリと笑みを漏らして言葉を返した。
葵咲「うん、当日人数増えたら困ると思って多めに作ってきたから。あ、これがハズレだったらごめんね。」
銀時と新八はお言葉に甘えてシュークリームを受け取る。口に入れて新八は大絶賛。
新八「美味しい!」
新八が受け取ったシュークリームはアタリ。銀時の分もアタリな様子。もしゃもしゃと食べながら二人は会場へと目を向ける。
銀時「で?ハズレ引いた奴は?」
茂々「・・・・・。」
(銀時・新八・葵咲:将軍かよォォォォォ!!)
皆が美味しいシュークリームに満悦の中、一人だけプルプルと震えながら涙目を浮かべる将軍。一発で彼がハズレを引いたのだと分かった。無言で見つめる葵咲達の視線に気付いたのか、将軍は喉の奥から言葉を押し出す。
茂々「将軍家は代々、…だ。」
銀時「おいやべーよ、完全に無理してるやつだよ。泣いてるよ。辛くて泣いてんのか境遇に泣いてんのかも分かんねーよ。涙で発言も聞こえねーよ。」
そうして真選組の催し物の数々は幕を閉じた。