• テキストサイズ

銀魂 - 雪月花 -

第109章 旅は道連れ世は情け。


続いて宿泊部屋への案内。受付を済ませた真選組一行をそれぞれの部屋へと案内する。
部屋割について。
勿論、葵咲は一人部屋になるわけだが、他の隊士達は二~三人で一部屋の割り振りだ。近い部屋から順に案内していく銀時達。だがここで部屋割表を見て一つだけ離れて予約されている部屋がある事に気が付いた。


新八「えーっと宿泊部屋は…。あれ?一人だけ離れてる。しかもここ、旧館の傍…。」


ゾゾゾ…。
旧館と聞いただけで背筋が寒くなる銀時。ハッキリ言って近付きたくない。折角新館の接客手伝いと聞いていたのだから避けたいところ。そもそもこういった団体客については固まって部屋を取るのがセオリーなのではないのか。一人だけ空気の読めない我侭ぶりに、またもや銀時が苦言を呈する。


銀時「誰だよ。一人だけこんな場所指定した奴。短英(アイツ)か?ホラー好きも時と場所を選べってんだよ。集団行動の意味を理解しろよ。他の奴らに合わせろよ。」


銀時の発言を聞いた犯人…もとい、その部屋を選んだ主が言葉を挟む。


茂々「すまない。余とそよの部屋だ。」

(銀時:将軍かよォォォォォ!!)


また やってもた。いらん事言うてもた。引っ込みのつかない言葉に銀時はまたもや冷や汗を垂らす。


茂々「将軍家は代々、一人だけ離れたところにぼっちだ。」

新八「それ完全にハミってますよね!?イジメられてますよね!?」


思わずツッコんでしまう新八。だがそんなツッコミには誰も答えず、今回この部屋を取るに至った経緯をそよ姫が補足した。


そよ「すみません。折角の幽霊温泉なので旧館に近い部屋が良いかなって。」

新八「い、いえいえ!姫様方のご希望でしたら良いんです!」

銀時「折角の機会ですもんね!こんな機会、滅多にないですもんね!」


揉み手で言葉を返す銀時と新八。気を遣って仕方がないという状況ではあるが、そもそも接客業はお客様を大切にという精神が必要だ。二人は少し心を改めようと決意した。
/ 1377ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp