第109章 旅は道連れ世は情け。
そよ「肝試しの時間は接客なしで。お二人も一緒に肝試しどうですか?」
銀時「え。…えぇっ!?」
本来なら助け舟のように感じられる提案だが、銀時にとっては全く違う。むしろ困る。いくら一度来た事のあるスタンド温泉とは言え、決して好きになったわけではない。まさかの提案に驚愕の表情を浮かべる銀時。どう断ろうかと思案するも、それより先に葵咲がそよ姫の提案に乗っかった。
葵咲「姫様の許可が出たから良いじゃん♪一緒に楽しもうよ!」
銀時「いやいやいやいや、そんなの姫様がお許しになっても鬼の副長が許さねーだろ!俺、元白夜叉だし!?そんな危ねー奴を将軍様に近付けるわけにはいかねーだろ!なっ!?」
ここはもう土方を使うしかない。鬼の副長が部外者の、しかも元伝説の攘夷志士、白夜叉の介入を許すはずがない。何とかそれを理由に断ろうとする銀時。
だがここで土方は銀時の肩をガシッと掴み、引きつり笑いを浮かべながら言葉を押し出した。
土方「オメーらも肝試しの参加、許可してやるよ。一人でも多くのみちずr…参加者がいる方が楽しいだろ。」
銀時「今道連れって言ったよね!?俺達も巻き込むつもりだよね!?」
土方の本音を聞き逃さなかった。だがそんな銀時のツッコミを無視して葵咲は土方の許可だけ受け取る。
葵咲「そうと決まれば!ひとまずお部屋の案内お願いしまーす!あ、一応これ、進行表。渡しておくね。予定はざっとこんな感じなので宜しく。」
そう言って葵咲は自らが作成したタイムテーブルを銀時に渡し、将軍やそよ姫と共にさっさと館内へ入って行った。
銀時「あ、ちょ、オイィィィィィ!!」