第108章 心霊スポットには身代わり人形が必須。
自分より年下のカップルに、年端も行かない女の子が来たと聞いて少し安堵の表情を浮かべる銀時。いや、安堵というよりはプライドの問題というべきだろうか。情けない姿を見せられないと思った銀時は強がったように平常心を装う。そんな銀時に気付いたのか、神楽は右手を口元に当ててプククと笑いながら銀時を見やる。
神楽「銀ちゃん、ここで帰ったら子ども以下って事になるけど良いアルか?」
銀時「べっ、別に帰るなんて言ってねぇし!?賃金見て割に合わねぇ仕事だったなって思っただけだし!?」
腕を組んで目を瞑る銀時は強がり以外の何物でもない。だがあと一押し!銀時にも仕事をこなしてもらうには快く引き受けてもらわなければならない。そう思った新八は更に銀時が安心出来るようにと言葉を並べ立てる。
新八「安心して下さい銀さん。その子達は肝試し目的ですらなかったみたいですから。“卒業生”を探しに来たらしいです。地元の子なんですかね?」
銀時「それって純度100%で危ないやつなんじゃないの!!ここSランク心霊スポットなんじゃないの!?」
ダークギャザリングの世界観だった。
あかんやつや。
それを瞬時に読み取った銀時は再び顔面蒼白にする。そして何かを思い出したように新八は空を仰ぎながら更なる言葉を綴る。
新八「あ、そういや抱えてた人形は突如破裂しちゃったらしいですけど、バルーンアートか何かだったのかな。」
銀時「それ身代わりにされたやつだよ!モノホンだよ!ヤバイよ、一度関わったら逃れられなくなるよ!!」
詳細についてはダークギャザリングをご参照あれ。
兎にも角にも危険度の高い心霊スポットと評価されている仙望郷。銀時は踵を返して逃走しようとするが、それを神楽がしっかり腕を掴んで引き留めた。
神楽「とにかく行くネ。」
銀時「やっぱり嫌だァァァァァ!!!」