第108章 心霊スポットには身代わり人形が必須。
静かに携帯電話を眺める土方。だが次の瞬間、顔に怒りマークを浮かべて携帯を握り締めた。
(土方:あのヤロォォォ!面倒事ぶん投げやがったァァァ!スノボの時と同じじゃねーかァァァァァ!!)
言葉にならない叫び声。これはもう請け負う以外選択肢はない。怒りを露わにする土方に対抗するは満面の笑みで喜びを表現する葵咲。葵咲は片足を上げて軽く飛び跳ねる。
葵咲「これで心置きなく企画出来るねー!」
松本「まぁ決まってしまったものは仕方ありません。尽力しましょう。」
軽くため息を吐く松本。腹をくくった様子の松本に葵咲は笑顔を向ける。
葵咲「まずは行先からだよね。今回の旅行は短英さんの歓迎会も兼ねてるし、短英さんの希望も聞かせてもらえれば。」
松本は葵咲からの問い掛けに、少し考える素振りを見せた後、何かを閃いたように右手人差し指を立てる。そしてニコニコと笑顔を浮かべながら二人に向き直った。
松本「それなら、上様の求める条件にも合致する最高のスポットがあるのですが。」
葵咲・土方「?」