第11章 情けは他人の為ならずって諺は、結局は自分の為になるって意味。
土方「じゃ、じゃあ昨日何で逃げたんだよ?」
「急ナ光デ吃驚シチャッテ。」
四人「・・・・・・・・・・。」
近藤「じゃあ江戸中の停電は!?」
「サァ、ソレハ僕達関与シテナインデ。」
四人「・・・・・・・・・・・・・・・。」
どうやら本格的に人違いならぬ天人違いだったらしい。
葵咲「あの、息子さんって…?」
このキメラビーという天人のいう息子の事が気になった葵咲は、土方の後ろから顔をひょっこり出し、問いかけてみた。
「ア、 コノ子デス。」
そう言われて、キメラビーの子供は話していたキメラビーの大人の影から出てきた。その息子は普通の蜂と変わらない大きさをしている。
「オ姉チャン!」
葵咲「あっ!この間道に迷ってた子!」
土方「って知ってるんかィィィィィ!!だったら最初に気付けよ!!」
葵咲「だっ、だってこの子の親がこんなに大きいなんて想像つかないじゃん!!」
近藤「確かに…。」
「アノ時ハ、本当ニ有難ウ!コレアゲル!」
キメラビーの子供がそう言うと、傍にいた大人のキメラビーが、大きな蜂蜜の壷を出し、葵咲に手渡した。
「極上ノ蜂蜜デス。良カッタラ食ベテ下サイ。」
葵咲「わぁ!有難うございます!」
「ジャア僕達コレデ帰リマスンデ。夜分遅クニ失礼シマシタ。」
近藤「あ、いえ。こちらこそ。知らなかったとはいえ、斬りつけてしまってすんませんでした…。」
「大丈夫デス。斬ラレテモ頭ガ無事ナラ、マタ生エテクルンデ。」
土方「そこはナメッ●星人仕様なのかよ!?」
そうしてキメラビーの大群は屯所から去っていった。