第11章 情けは他人の為ならずって諺は、結局は自分の為になるって意味。
近藤・土方・総悟「・・・・・・・・・・。」
葵咲「礼儀正しい天人だったね。それに極上の蜂蜜だって!やったねー♪」
土方「『やったねー♪』、じゃねェェェェェ!!お前のせいでこんな・・・」
土方が全てを言い終わる前に、総悟が割って入った。
総悟「…こんな、なんですかぃ?」
土方「あん?」
総悟「アンタら何処にいたんですかぃ?」
土方「何処にってお前、そこの押入れに隠れ…(ハッ!)」
そこまで言ったところで土方は、先程の自分の行ないを思い出した。
総悟「へぇ~。この危機的状況を利用して無垢な葵咲姉ぇを連れ込んだってわけですか。アンタ、葵咲姉ぇに何しようとしてたんですかィ・・・?」
先程押し倒した拍子に、葵咲の着物は少し乱れてしまっていた。そしてその事に気付いた総悟は、土方が何をしようとしていたのか想像してしまったのだった。
土方「まっ!待て総悟!違う!これには訳があんだよ!先に押入れにいたのはだな・・・」
総悟「言い訳してんじゃねェェェェェ!!」
土方「誤解だァァァァァァァ!!!!!」
土方の悲鳴が屯所中に響き渡ったところで、今回の件は無事(?)解決したのだった。
翌日、テレビのニュースでキメラアントが現れたという情報は誤報であったことが報じられた。
草野「一昨日と昨晩の江戸中の停電についてですが、ターミナル内に宇宙ゴキブリが侵入し、そこで感電死した為、江戸の電力が麻痺したとのことです。キメラアントとの関係性はないものと見られ・・・」
銀時「なんなんだよ、ったく人騒がせな。昨日も吃驚しちまったじゃねぇかコノヤロー。」
万事屋では、ソファーに横になり、お菓子をむさぼり食いながらテレビを見る銀時が、一人そう呟いていた。