第102章 天才の頭のネジが外れればサイコパス。
- 銀時サイド -
突如目の前に現れた玲央は、銀時がその姿を視界に入れると同時に攻撃を仕掛けて来た。玲央の手には、かぎ爪のような武器が装着されている。間合いに入って来た玲央からの攻撃を銀時はギリギリのところで交わす。近藤からの呼び掛けがなければ、致命傷を負っていたかもしれない。銀時は地面にしゃがんだ体勢で木刀を手に取った。
近藤「万事屋!大丈夫か!?」
銀時「…っぶねぇ…ギリギリだ。」
いつでも立ち上がれるように、次の攻撃を交わせるように。銀時は注意深く玲央の様子を伺う。玲央はそんな銀時の動きを見て感嘆の声を漏らす。
玲央「へぇ~。さっきの攻撃避けるとか、なかなかやるなァ。つーかあそこから落ちて無傷なのもすげーな。侍の生命力ってゴキブリ並?」
感嘆の声とは裏腹に、ヘラヘラと語られるのは嫌味のような蔑みの言葉。玲央の言葉に銀時はムッとした表情を浮かべて反論する。
銀時「なんで俺がゴキブリ扱いなんだよ。こいつと一緒にすんじゃねーよ。」
そう言って銀時は親指でクイッと近藤を指差す。それを受けた近藤は怒りながらツッコミを入れた。
近藤「俺もゴキブリじゃねーっての!俺は純然たるゴリラです!…あっ、間違えた!」
いつもゴリラ扱いを受けているが故に思わず出た言葉。そんな二人の返しにもう飽きて来たのか、玲央はうんざりしたような顔を浮かべた。
玲央「そんなのどっちでも良いって。この玲央様が二人まとめて片付けてやるから…なっ!!」
言葉を言い終わるよりも先に、玲央は動き出していた。玲央は再び銀時へと攻撃を仕掛ける。玲央が動いたと同時に銀時は立ち上がり、木刀でその攻撃を防いだ。
玲央「!」
銀時「威勢の割には大した事ねーんじゃねぇの。」
銀時が玲央の攻撃を受け止めてる隙に、近藤が攻撃を仕掛ける。玲央はギリギリのところで近藤からの攻撃を交わした。
玲央「っ!」
近藤「帰ってママのおっぱいでも吸ってる方が良いんじゃねぇか?」
玲央「チィッ!」
想定外にも息の合った二人の連携技に、玲央は舌打ちした。