第99章 主役のチームはいつの時代も横並び。
工場に到着した葵咲達は土方達と合流する。長谷川はその場から去り、新八達のお迎えの為に天狗村へと向かった。
工場の入口に立つ五人は、並んで建物を見上げる。
土方「さて。何処から潜入するか…。」
この工場は普通のビルやマンションでいうと六~七階建ての高さ。だがここは工場である。内部構造は恐らくビル等とは違うだろう。設備によっては天井が高い事も考えられる為、場内は三~五階といったところだろうか。普通のビル等と違い、外壁に侵入出来そうな窓等もない。かといって入口から堂々と、というのは潜入にならず突入となってしまう為、避けるべき侵入経路だ。
土方だけでなく、葵咲も近藤もその鉄壁の城塞とも言える工場を見上げて唸りを上げる。すると助け舟を出すかのように、信女が発言した。
信女「潜入出来る場所の目星は付けてある。」
流石は当初から工場調査を目的に訪れていた見廻組。侵入経路についても調査済みというわけか。
四人は顔を見合わせて頷き、信女の後について行く事にした。