• テキストサイズ

銀魂 - 雪月花 -

第99章 主役のチームはいつの時代も横並び。


【工場潜入チーム】


工場潜入チームは夕暮れ時から活動スタート。隣村チームを天狗村へと送り届けた長谷川は椿西へと戻って葵咲達を工場へと送り届ける手筈になっていた。日が傾いた頃合いでの出発。こちらのチームは流石に大人五人を一度で運びきれず、二回に分けて送迎される事になる。

先陣を切るのは近藤と土方。
車内は沈黙に包まれる。その気まずさに近藤と長谷川は言葉を交わしたい気持ちだったが、土方の空気がそうさせない。和気藹々と話せる雰囲気ではなく、結局二人は押し黙る方向に。

土方がピリピリしている理由は二つあった。一つは勿論、鐡が関与している今回の事件について。油断を許さないこの状況では、そうなってしまうのも仕方ない。

だがもう一つは私情。葵咲の件だ。今回のタクシー送迎でも何故か自然と葵咲と銀時とがペアリングされた。その事に苛立っているのだ。土方の苛立ちの理由が分かっていた近藤は土方に声を掛けられずにいる。下手なフォローを入れれば自分に飛び火し兼ねない。とばっちりは御免だ。長谷川もそんな空気を何となく悟ったのか、口を開かずに運転に専念していた。

無事に二人を送り届けた後は、再び椿西へと戻ってきて葵咲達を乗せる。助手席に銀時が乗り込み、後ろに女二人が座った。信女は基本無表情な為その感情が分かりにくいが、昨晩一夜、葵咲と神楽と共に過ごした時間はそれなりに楽しかったらしい。タクシー二台に分かれる際も自然に葵咲の隣についていた。
土方がイライラ程度に留まったのは、この事が影響していたかもしれない。もし信女が近藤達と同じ車両に乗り込み、銀時と葵咲が二人きり(と言っても運転手の長谷川がいるのだが)になったのなら、爆発していた可能性もあっただろう。
/ 1377ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp