第98章 頭脳派と肉体派に分かれるのがチーム分けの定番。
銀時や神楽の意見は耳に届いてすらいないのか、読めない顔つきで佐々木は顎に手を当てて唸りながら考え込む。
佐々木「隣村チームは証拠品を探す為の細やかな探索と情報を整理する頭脳が必要ですので頭脳派で固め、危険度の高い工場チームは武闘派で固めたいところです。」
銀時「ねぇちょっと。俺の話聞いてる?」
佐々木「とは言え、未開の隣村に危険がないとも言い切れません。いつ襲撃の手が伸びてくるとも分からない。ある程度の戦力は欲しいので、腕っぷしに自信があるなら護衛として来てもらえると助かります。」
そう言って佐々木は神楽の方へと視線を向けた。それに対して神楽はフゥとため息を吐いて目を瞑る。
神楽「そこまで言うなら仕方ないアル。隣村チームでイイヨ。まぁ頭脳派の私にはピッタリのチームネ。」
まんざらでもない様子の神楽。そんな神楽を見て銀時は冷ややかな視線を送る。
銀時「お前のどこが頭脳派なんだよ。あれだけ工場工場言ってた奴が、頭脳派の一言に釣られたよ。」
神楽「それに隣村探索は宝探しみたいで楽しそうアルからな。」
銀時「釣られた餌は宝探し要素だったァァァァァ!!」
銀時のツッコミは空へと消え、気を取り直してチーム編成に戻る。
佐々木は白い紙とペンを取り出し、チーム分けをスラスラと書き出した。
佐々木「では、チーム編成はこうしましょう。」
● 工場チーム:近藤・土方・信女・葵咲・銀時
● 隣村チーム:佐々木・山崎・松本・新八・神楽
銀時「ちょっと待てェェェェェ!なんで俺、勝手に調査に入れられた挙句、危険度の高い工場チーム!?」
これは流石の銀時も黙ってはいられない。声を大にして物申す。だがそれを聞いた佐々木は顔色一つ変えずに銀時へと目を向けてしれっと答える。
佐々木「伝説の攘夷志士とあらば間違いなく工場チームでしょう。期待していますよ、白夜叉殿。」
銀時「だからモトだよ元!つーか不法侵入者扱いの件(くだり)はァァァァァ!?俺 今は善良な民間人なんだけど!!」