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銀魂 - 雪月花 -

第98章 頭脳派と肉体派に分かれるのがチーム分けの定番。


新八「人体実験!?穏やかじゃないですね…。」


宇宙海賊“鐡”が関与しているとみられる工場。華月楼に置かれていたものと同じ段ボール箱があった事からも、一般的な普通の工場でない事は明らかであるが、まさか人体実験等という言葉が飛び交うとは思ってもみなかった。
佐々木の言葉に思わず反応してしまう新八。そんな反応を聞いてか聞かないでか、佐々木は先程の説明に言葉を付け加える。


佐々木「人体を改造するような薬…まぁ改造とまではいかずとも、ドーピング作用のある薬を精製しているのではないかと見ています。その製薬の治験段階で実験を行っているのではないか、と。」


人体実験まがいの治験、“治験という名の人体実験”と言うべきか。それを聞いて納得するものがあった。華月楼の裏では忘却薬の治験が行われていた。華月楼とは扱っている物は違っていそうだが、人体に影響を及ぼす可能性の高い薬である事に違いはない。そして佐々木は続ける。


佐々木「このあたりに住む人々はご年配の方が多かったので、荷物一つ運ぶのにも一苦労だったそうです。ですがある時、薬売りがやってきて、売られた薬を飲んだ途端、力が漲り、重たい荷物も軽々と運べるようになったと。その話が瞬く間に広がり、工場の建設へと繋がったという話です。」

土方「なるほどな。それであの工場が出来て、天狗村の連中が工場に働きに行って帰ってこねぇ…。村の奴らが工場での仕事と称して実験台にされてんじゃねーかって事か。」

佐々木「まだ確証はありませんが、私はそのセンが一番有力なのではないかと考えています。」


鐡という組織については、まだあまり詳しく分かっていない。だが華月楼の時の手口と通ずるものを感じ、土方達は佐々木の見解をすんなりと受け入れる事が出来た。


佐々木「貴方方真選組の皆さんは、この事件の黒幕組織について何かご存知のようですが?」

土方・松本「・・・・・。」


土方は、鐡や華月楼での事件について知らない見廻組の二人や、新八達に情報を提供した。説明せずに話を進めるのはフェアじゃない。いや、何より厄介そうな組織だ。説明せずに事件の捜査にあたるのは危険すぎる。事件についての詳細は主に土方が。ところどころ薬についてや鐡について等は、松本が補足を加えながら説明をした。華月楼での事件の話を聞いた佐々木は頷き、自らの推測を確証へと近付けたようだ。
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