• テキストサイズ

銀魂 - 雪月花 -

第96章 神は乗り越えられる試練しか与えなくても、人は与えてくる。


まさかの土方登場に、両手を挙げて全身で驚きを表現する葵咲。そしてここで気付く。この場に一緒にいてはいけない人物がいるという事を…!
葵咲は更に慌てながら、桂がいた方に背を向けて両手をブンブン振った。


葵咲「あっ、ちょ、ち、違っ!こっ、これは…そのォォォォォっ!!」

土方「しーっ!静かにしろ!!今はそれどころじゃねェ!!」

葵咲「?」


てっきり桂逮捕でこの場に駆け付けて来たのだと思った。だが、口元に人差し指を当て葵咲の大声を制する土方に、葵咲はきょとんとして言葉を失う。ちなみに桂は土方が駆け寄って来たと同時に逃走した模様。流石は逃げの小太郎というべきか。

葵咲が状況を把握出来ないで固まっていると、その場に近藤達も駆けつける。新八と神楽の姿を見てぎょっとする銀時だったが、銀時が何かを言う前に近藤がいつになく真剣な表情で葵咲へと端的に状況を説明した。


近藤「華月楼にあった段ボール箱と同じ物があったんだ。」

葵咲・銀時「!?」


その言葉を聞いて瞳を大きく見開く二人。華月楼にあった段ボール箱。それは先の事件で問題となった、違法薬物が入った段ボール箱、その事だと一瞬で理解する。土方が桂には目もくれず、騒ぎ立てる葵咲を落ち着かせた事に納得がいった。自然と葵咲と銀時も口を噤んで神妙な顔つきになる。

ここで、少年の様子を見ていた松本が一つ冷や汗を垂らしながら唸った。


松本「やはり…!」
/ 1377ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp