第10章 いくつになっても怖いものは怖い。
翌朝、三人はこの事を一番に近藤に報告しに行った。
近藤「得たいの知れない生物ゥゥゥ!?」
土方「ああ、あんなの見た事ねぇ。」
近藤「じゃあ昨日葵咲ちゃんが話してた泥棒か何かってのも、そいつか!?」
土方「恐らくな。」
そう言って厳しい表情をしながら土方は、タバコに火を点ける。
総悟「しかしどうするんですかぃ?昨日数時間もこの屯所にいたってこたァ、もしかしたら今日も…。」
何かの目的があってこの屯所に訪れた可能性が高い。そう思った総悟は、今日も謎の生物が現れる事を懸念した。その時、山崎の叫び声が響いてきた。
山崎「副長ォォォ!!大変です!!!!!」
土方「どうした!?」
山崎「ちょっとテレビのニュース見て下さい!!局長も沖田隊長も、葵咲ちゃんも!!」
四人はとりあえず、山崎が促すように近藤の部屋のテレビをつけた。そしてニュース番組に切り替える。番組ではいつものように、草野仁義がニュースを読んでいた。
草野「昨夜、この江戸中が大規模な停電に見舞われた件につきまして、詳細が分かりました。キメラアント、奴らの仕業のようです。」
土方「キメラアントだぁ?NGLにいるんじゃねぇのかよ。つかハンター協会はどうしたんだよ。」
ハンター●ンターの世界観を冷静に語る土方。それにすかさず総悟がツッコむ。
総悟「土方さん、冷静にツッコんでる場合じゃないですぜぃ。また色々訴えられまさぁ。」
近藤「そうだぞお前ら、この危機的状況を打破する方法を冷静に考えねば。」
近藤はテレビから目線を外し、腕組みをしながら土方や総悟、葵咲の方を向いて言った。
そして何か秘策を思いついたように部屋の外の方を向いて叫んだ。
近藤「おーい、誰かァァァ!コップに水一杯にして持ってきてェェェ!」
土方「お前が一番冷静になれ。」
タバコを咥えながら土方は冷静に近藤にツッコむ。