• テキストサイズ

銀魂 - 雪月花 -

第91章 ホームセンターでの買い物は行き慣れた店が買いやすい。


少し安心出来る兆しが見えたと思ったその時。葵咲に近付く影を山崎が捉えた。


山崎「ちょ、あれを見て下さい!」

土方「あれは・・・・桂!?」


その場にただ登場したわけでも、ただ通り過ぎるわけでもない。しっかりと葵咲の方へと向かっている。そして桂は葵咲の前で立ち止まった。息を呑む三人を見て、松本が目を丸くする。


松本「桂って…攘夷志士、狂乱の貴公子と呼ばれる、あの“桂小太郎”、ですか?」


その質問にコクリと頷く土方。松本は真選組専属医になる前は単なる医者。(華月楼では花魁生活もしていたが。)攘夷志士については全く無知だった。だが真選組の専属医となった事で、必要最低限の浪士の名前を頭に叩き込んだのである。そんな松本であるが、実物の攘夷浪士を見るのは今回が初めて。木陰からその姿をまじまじと見つめた。
葵咲と攘夷浪士との繋がりを懸念する土方だが、ここで一人すっとんきょうな意見を述べる輩が。


近藤「やはり葵咲のやつ、まだ恋心が冷めてないんじゃ…。エリザベス(ヤツ)との仲を取り持ってもらう為に桂と接触を…。」

山崎「それは100%ないんで安心して下さい。」


それはつい先日の話。一郎兵衛に惚れ薬を飲まされた一件だ。(銀魂-雪月花-第八十五~九十訓参照。)山崎を除いた真選組の面々は、葵咲の惚れた相手をエリザベスだと勘違いしている。近藤は葵咲がその恋心をまだ引きずっていると思ったらしい。だが真実を知る山崎は冷静に一刀両断。そんな二人の会話を無視して松本が更に言葉を紡いだ。


松本「ですが、攘夷志士との密会とは…。」

土方「…っ。」


これは逃れようの無い余罪か…。土方は深く目を瞑り、葵咲に事情聴取をする覚悟を決めようとした。だがその時、今度は近藤が何かを見つけて声を上げる。


近藤「ん?おい、あれ!」
/ 1377ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp