第91章 ホームセンターでの買い物は行き慣れた店が買いやすい。
そんな葵咲を見て土方は、ハァと小さく溜息を吐きながら目を閉じる。そして再び葵咲へと視線を向けて言った。
土方「一週間で足りんのか?」
葵咲「え?」
想像していなかった返しに、思わずパッと顔を上げる葵咲。葵咲が目を瞬かせていると、土方は咥えていた煙草の火を灰皿で消し、腕組みしながら言葉を掛けた。
土方「お前はこれまでも相当根詰めて働いてんだ。気にせずゆっくり羽伸ばしゃいい。別に戻ってからもいつもどおりで十分だ。」
葵咲「土方さん…!有難うございます!!」
パァッと明るい表情を浮かべて至極嬉しそうな顔を浮かべる葵咲。そんな歓喜の表情を見せられては、もう何も訊く事は出来まい。土方はフッと笑みを漏らして頷いた。
土方「攘夷派の連中に絡まれねーようにだけは気ィ付けろよ。」
葵咲「えっ!?…う、うん!」
土方「・・・・・。」
最後に何かしこりが残った。