第89章 恋をしている時は、全てにおいて奇跡や運命に紐づけてしまう。
一郎「さっきと寸分違わねーんだけどォ!?俺でも分かるわ!!」
銀時「なんか●国のテーマパークみたいになってんだけど。大丈夫?ねぇこれ大丈夫?」
一郎兵衛はエリザベスとは特に面識はないが、すぐに分かった。そして大江戸水族館とは全く関係の無いまがい物のキャラクターばかりが登場する事に、銀時は過去某国にて話題となったテーマパークの事を思い出して静かにツッコんだのだった。
だがそれに全く気付いていない葵咲達は、またもや普通にエリザベスに接する。
葵咲「折角だから、このキャラとも写真撮ってこ~♪」
一郎「なんであいつら気付かねーんだよ。」
銀時「・・・・・。」
そうして一行は次のスペースへと進む。そして今度は銀時達が“何か”を見付けるよりも先に、通りがかりの親子の会話が聞こえてきた。
「ママー!さっきオ●Qがいたよー!」
銀時・一郎「!?」
「見間違いじゃないの?」
「ホントだよー。」
葵咲「ねぇ太郎ちゃん、ここにはオ●Qがいるんだって!」
桂「なに!?」
嫌な予感がして銀時は桂達よりも先に自称オ●Qの姿を探す。そしてそれを見付けた瞬間、銀時は叫んだ。
銀時「いや、それそのまんまァァァ!無理!それは流石に無理!絶対無理!!」
オ●Q仕様はエリザベスに毛が三本生えただけ。唇すらも変えておらず、エリザベスのままだった。桂がエリザベスを見るよりも先に銀時がそれを確認してツッコむが、もうどうしようもない。銀時がエリザベスを隠すよりも先に桂がエリザベスを見付けてしまった!
だが・・・・
桂「なかなか良いキャラクターだが、やはりうちのエリザベスが一番だな。」
銀時「やべぇよ。正真正銘のバカが証明されただけだよ。」
ある程度想定はしていたが、やはり桂は気付かぬ様子でエリザベスに接する。本来なら喜ぶべきところなのだろうが、昔の戦友がまさかここまでのバカだったと気付かされ、複雑な思いを浮かべる銀時なのであった。