第4章 よん (BSD/中原中也)
そして中也を部屋の中に入れてから鍵を閉めれば、突然彼に手を引かれ、部屋の奥に連れていかれる。
何これ、何処にこんな力残ってたんだ。
「ちょっと、中也…!」
私の声なんてお構い無しに連れて行かれ、寝台[ベッド]に放り投げられた。
そのうえ中也は上着を脱ぎ捨てて、私の上に跨がってくる。
「中也!貴方怪我人でしょ!ちゃんと休んでなきゃ……!」
「煩ェな。頭に響くだろうが…」
暴れる私をがっちり押さえ込んで、まるで黙らせるかのように口を塞がれる。
さっきまで弱ってたのは何処へいったのやら…
「んっ、………は、中也…」
隅から隅まで咥内を味わわれて、少し息があがる。
中也を見れば、瞳には熱が隠っていて。
「…中也、寝なくていいの」
「手前が来てくれてンのに寝てられるか。何より……」
手前だけで充分体力回復出来るぜ、覚悟しとけ。
そう耳許で囁かれて、体がふる、と痺れる。
嗚呼、もう、なんて魅せてくれる男なんだこの人は。
「ん……お手柔らかにね、久しぶりなんだから。」
「は、まァ善処してやるが、一回で終わるとは思うなよ、。」
ニィと顔を歪めて笑う中也。
仕方ない、受け止めてやろうじゃないか。
私も笑みを浮かべて、彼の首に腕を回せば、噛みつくように口づけが落とされた。
それから結局、中也は一度私の中に欲を吐き出しただけで寝落ちしたのは別の話……
Fin.