第10章 そして分けられる
キラキラと星が瞬く天井、
幾本ものろうそくが浮かび、
何人ものゴーストが行き来する大広間は人々の声で溢れていた。
湖をボートで渡り1年生とともにこの大広間に入った少女は1年生の組み分けをぼーっと傍観していた。
「最後に紹介せねばならぬ者がいる。
ヒカル・琴吹じゃ。」
輝くブルーの瞳が少女に目を向けると全校の視線が集まる。
「日本よりはるばるイギリスまで来たのじゃ。
皆仲良くしてくれ、明日より3年生となる。」
組み分けを担当する変身術の老人教師に座るよう促され少女は古ぼけた椅子に腰掛ける。
頭には例の組み分け帽子が乗せられた。
[う〜ん…なかなか難しい子だ。
どの寮にも適していると言えるし
どの寮にも属さないとも言える。さて……難しい。]
少々長い。
なかなか決まらない組み分けに全校生徒の視線が少女をさす。
少女はただただこの場からの解放を願い組み分け帽子に早く決めるよう祈っていた。
[希望がないのなら、それならいっそ……
君の未来に覚悟を決め真の友を得よ。]
「スリザリンッ!!!」
少女には様々な視線が重なった。
中には異質な視線もあり
1人は驚愕の色を
1人は詮索の色を浮かべていた。
少女はただただ安心したように少年の元へと駆けて行った。
こうして少女の組み分けが終わったのだ。
【そして分けられる】
ーーーーーーーーーー
暫く書かない間に自分の中で主人公ちゃんのキャラブレが激しいです。
最初のイメージとズレていたらすみません