第7章 水と君と俺の 【七瀬遙】
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『七瀬くん、だよね?』
遙「そうだけど?」
『私、七海 祐季。よろしくね』
遙「よろしく…」
祐季は隣の席だった
話したキッカケはそれだけ
だけど、俺たちの共通点はいろいろあった
水泳をやっていること
水が好きなこと
特にフリーを泳ぐこと
水泳に関してばかりだったけど
俺には嬉しかった
凛と離れた今、
同い年にこういう仲間は
真琴しかいなかったから
祐季は真琴とも
すぐ仲良くなった
それから俺たちは、3人でいることが多くなった
『ハルちゃん!次の授業はプールだよ!』
遙「祐季まで、ちゃん付けで呼ぶのか…、やめてくれ」
『えー、可愛いじゃん』
真「いいじゃん、ハル」
俺はいつからか
祐季をただの友達として
見れなくなっていた
1人の異性として意識してしまったのだ
真琴や他の男子と
笑いながら話しているのを見ると
何とも言えない気持ちになった