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MOON ♘night♘ DANCE

第3章 誓いの剣と口紅と


三日月の夜。
静寂な町の夜に、ひとつの悲鳴が切り裂いた。

「やめて……!」

暗い夜の道を歩いていた女は、男に囲まれた。
そして、誰も見れない路地裏に追い詰められた。

「好きなように叫ぶが良いさ、町の人は誰もきやしない。」

女は抵抗したがそれも虚しく、一人の男に頬を殴られた。
怯えて失禁した女は、ガチガチと震える。
男らは笑い声をあげ、そして、一人が女の耳元で囁いた。

「お前は快楽の幸せ者だなぁ。
俺たちの溜まったものが貰えるんだからよぅ。」

女は口を塞がれ、んー!!んー!!と声をあげる。
一人の男は、女のスカートのなかに手を突っ込み、太ももをさわさわと触る。

「んんーん!!!!」

女は大量に吹き出る涙で、瞳が一杯になる。
―どうして、こんな事になるの……

女は絶望の縁に追いやられる。

痺れを切らした一人の男が女の服を脱がそうとしたとき―

「うがぁッ!!?」

男の背中には、白銀の長い矢が深く刺さっていた。
男はばたんと血を流して倒れた。

女は絶望の縁に女神がいるのが見えた。

男たちは、何だ、どこからだと声をあげると、次々と倒れていき、生き残ったのは犯されかけた女だった。

男たちは、頭や顔、心臓に矢が刺さっている。

女は三日月の光に照らされた家をふいにみると、1つの影があった。

その影が落ちたと思うと、女の側に来ていた。

「大丈夫。
我は貴女を助ける。
汚らわしい者共は倒すわ。」

女神は女の手をとって、立たせた。
女はありがとうございますと口にし、フラフラになりながらゆっくりと自宅に帰っていった。

「うわ~、派手にやらかしましたねぇ、お姉さま。」

目がつんとした、ちょっときつめの女が、2度と目覚める事のない男達を、針のように尖った短剣で、しゃがんでブスブスとさす。

「仕方ないわ、たまに本気で殺っちゃいたいんですから。」

お姉さまと称された女は、クスクス笑って続けて言った。

「特に異性相手だと、容赦しにくいんですもの。」
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