第5章 変わらない関係
着替え終わると数学を教えてもらう
まぁこれも毎回のこと
行為が終わったら翔は私の勉強を見てくれる
『違う、ここは…
三角比の正弦定理と余弦定理を使うの
だからこうして、ここはこう。
だからこっちの角度はSin30°になって……』
…………
さっぱりわからない
三角比?そんなものチンプンカンプンだ
そもそも何故にこんなに公式が出てくるんだ…
「…翔……、何言ってるのかわかんない…」
『……、これは重症だ…。
仕方ない、これからしばらく
学校でもどうにかしないとな…
ついでに千夏と三島にも…
まぁ三島は凛ほどでないから教えるの楽かな…。』
翔がボソボソと呟く
「ご…ごめんっ」
『とにかくできるまで数学な。
できなかったら…』
なんかニコニコしてる
なんか良くないこと企んでるな、翔の奴め
「何笑ってんの」
『いや、できなかったら
何を意地悪してやろうかなって笑笑』
「ふんっ!私だって数学できるもん!」
挑発に乗る私を見てさらに笑う
『まぁとりあえず続きしろ笑』
「はーい…」
あー、勉強のできなささ何とかならないかなぁ…