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【ハイキュー】ウシワカイモウト

第46章 ・実害報告


「という訳で文緒さんは文芸部でも弄られてるらしいです。」

放課後、川西は部室で若利にそう報告していた。

「そうか。」
「いやそうかで済ますなそこのシスコン、入部先でも実害出てんじゃねーか。」
「単に冗談の応酬ではないのか。」
「呑気か。」
「英太君ナイス突っ込み。ホントにねえ、過保護かと思ったらさぁ。」
「それと俺はシスコンではない。」
「少なくとも今のお前見てうちの部の大方は納得しねーぞ。」

残念ながら瀬見の言うとおりで、バレー部の主将としての威厳は保たれているもののベンチ入りすら叶わないメンバーにすら最近牛島が義妹(嫁)にご執心だという話はほぼ周知されている。それがバレーに悪影響を及ぼしていないのは流石だと最終的にそんな評価に落ち着く訳だが。

「俺は文緒にやましい感情を抱いている訳じゃない。兄が妹に気を配るのはおかしくないだろう。」
「おい誰かこのど天然に加減ってもんについて教えてやれ。」
「それはむしろ英太君が教えなきゃいけないんでない。」
「この嚙み合わねえ会話聞いててそれ言えるお前も凄いな、天童。」

呑気に言う天童、それをジト目で見る瀬見に山形が待て待てお前らと口を挟む。

「根本考えろ、相手は若利だぞ。」
「山形、それは俺が抗議すべき所か。」
「おう、お前何か微妙に学習してんな。」
「毎度毎度阿呆らしい。」

白布が呟く。

「太一も妙な報告するなよな。」
「いやこれは言っとかないと駄目でしょ、文緒さん困ってたし。あ、そうそうあげたお菓子が賢二郎セレクトなの言っといた。」
「余計な事言うな馬鹿。」

白布は睨むが川西は口笛を吹いてごまかす。

「お前がいちいち迷って面倒だから言っただけだ。」
「文緒さん喜んでたよ。」
「知るか。」

ケッと言いたげに白布は顔を背けたがその顔は若干赤かった。
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