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【ハイキュー】ウシワカイモウト

第38章 ・牛島兄妹、留守番をする その6


「ウシワカは、兄貴は相変わらずお前を溺愛してんだな。」
「溺愛、かどうかはわかりませんが、更に私に対する関心を深めているのは確かです。」

言いつつも文緒は内心焦る。2人で留守番しているという事実はともかくまさか昨晩一緒の寝床で寝てましたなどといくらなんでも言えない。

「関心どころかありゃどう見ても溺愛してんぞ。お前こないだまで1人でウロウロすんなとか言われてたんだろが。」
「直近ではそちらの及川さんと烏野の日向への注意は怠るなと言われました。」

文緒はこれくらいなら言っても良いだろうと思って口にした訳だが岩泉はまた吹き出す。

「やっぱり及川の奴要注意人物に指定されてんじゃねーか。だけど烏野の10番は何でだ。」
「私にも皆目。一度会って話をしたことがあるっていったらすっかりその調子で、以前何かあったのか聞いても機嫌が悪くなって教えてくれないんです。」
「いつも機嫌良さそうな面じゃねーだろ。」
「確かに兄様は顔にあまり出しませんが雰囲気でわかるって事がわかってきました。」
「なるほど嫁か。」
「岩泉さんまでご勘弁くださいな。」
「聞いた感じ女子じゃお前以外ウシワカの面倒見れねぇだろ。」
「どうなんでしょう。」
「いい加減にしねえとケツひっぱたくぞ。」
「何て事っ。」

文緒は思わずスカートの後ろ辺りを押さえて飛び上がる。

「ぶたれる要素がわかりません。」

それはセクハラ発言ですと言わないのは良くも悪くも文緒クオリティである。ったくよ、と岩泉は息を吐いた。

「無自覚も大概にしろってんだ。俺はクソ川じゃねーからうまくいえねぇけど、その、もうちっと自信持てよ。あのウシワカが溺愛してんだ、相当の事だろ。」
「は、はいっ。」
「よし。」

多分無意識だっただろう、岩泉はワシャワシャと文緒の頭を撫でる。何かこっちに来てからこういう事も増えたなと文緒はぼんやりと考えた。

「しょうがねぇ奴だ。」

そんな文緒に岩泉は笑うがふと気がついたように言った。
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