第38章 ・牛島兄妹、留守番をする その6
「っと、俺が付き合えんのはここまでだな。ほれ。」
「本当にありがとうございます、岩泉さん。助かりました。」
岩泉から荷物を受け取り、文緒は頭を下げる。
「気にすんな。」
「では、失礼します。」
「おう、ウシワカによろしくな。」
「承知しました。」
そうして文緒はまた1人自宅へ向かってポテポテと歩き出した。その後ろ姿を見て岩泉がこっそり呟いていた事を文緒は知らない。
「ど天然のウシワカにど天然の嫁、大丈夫なのかよ。」
とうとう他校にまで嫁認定された牛島文緒であった。
次章に続く