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幾千もの時を超えて【ハリーポッター】

第2章 第一章『A Fateful Encounter』


交互に熱く語るフレッドとジョージを見ているユウラの顔は真っ赤だ。が、本来やるべきであった事を思い出し、二人をひっぺがすと、もう一度ネビルのヒキガエルについて聞いてみた。しかし、有力な情報は得られずじまいであった。

「ここにもいなかったかー」

ふと、ユウラの目に、あるコンパートメントから慌ただしく出てくる少年三人が映った。そして、三人はユウラの目の前でピタリと止まる。
真ん中の少年には見覚えがあった。

「やぁ、久しぶりだねぇ」

何故か少年の顔は微かに赤らんでいた。ユウラはようやく自分の記憶と彼の顔が一致したところであった。

「あんた、マダム・マルキンの店で会った…」
「ドラコ・マルフォイだ。まぁ、よろしく。こいつはクラッブで、こいつはゴイルだよ」
「私は、ユウラ・サエナギよ」

自己紹介もそこそこに三人と別れると、ユウラはたった今しがた彼らが出てきたコンパートメントに入っていく事にした。

「ハリー!」
「ユウラ!久しぶり、元気?」
「もちろん!ハリーも元気そうね。あら、そちらは?」

ユウラの目に映ったのは、不機嫌そうな顔をしてねずみを見ている赤毛の少年だった。その少年はこちらを見ると、髪の色ほどまで顔を赤くした。

「ぼ、僕はロナルド・ウィーズリー。ロンでいいよ」
「よろしく、ロン。あなた、双子のお兄さんいる?」
「フレッドとジョージの事?」
「やっぱり……」

ユウラはロンの手の中のねずみが気になった。なぜかは分からないが、とにかく、気にかかったのである。


「あら、ユウラ。どう?見つかった?」
「いいえ」

結局どこにもヒキガエルの「ヒ」の字もおらず、ユウラは自分のコンパートメントに戻ってきた。既にいたハーマイオニーは、着替えを始めている。もうすぐ着くという事なので、ユウラも着替える事にした。

「ねぇ、ハリーには会った?」

ハーマイオニーが突然尋ねて来たので、ユウラはわけのわからぬまま、頷いた。

「どうして?」
「どうしてって…彼の事を知らないの?魔法界では彼を知らない人はいないのよ!」
「そうなの!?」

その反応を見て、本当になにも知らないと思ったのか、ハーマイオニーは説明をしてくれた。
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