第7章 東京遠征
とりあえず田中先輩に謝る。
「まあそれはいいとして…お前をここに呼んだのはだな!どうしても聞きたいことがあって…」
「なんですか?」
「女子が男に求めるものを俺達に教えてくれ!!」
「ええ?!」
三人の先輩に真剣に見つめられ、私は困惑する。
「あの…それなら女子の部屋に行って先輩方に聞いたほうがいいと思うんですけど…」
「そ、そんなのは無理に決まってる!!あそこは聖域だ!踏み入る勇気なんて毛頭ない!!」
私の提案は、素早く起き上がった猛虎さんによって却下された。
田中先輩が私の肩に手を置いて口を開く。
「なあ菜月。ノヤッさんはかっこいいだろ。」
「は、はい。そう思いますけど…なんですか急に。」
「それなのにどうしたことか、ノヤッさんは全くと言っていいほどモテない。」
「え、そうなんですか?」
「ああ。本当のことだ。」
西谷先輩に顔を向けると、彼は深く頷いた。
「俺は男から見てもかっこいいノヤッさんがモテない理由が全く分からねえんだよ。そのくせ、月島とか影山みたいな愛想もくそもねえやつがモテたりするじゃねえか。全く理解できん!!」
「愛想もくそもねえ…あはは…まあ…。」
「だから、少しでも女子の考えを理解してモテる男に近付きたいと言うのが俺達の願いだ!!」
「でも、私が言うことが一般の女子の意見に近いかどうかは保証できないですけど…」
「それでもいい!教えてくれ!!」