• テキストサイズ

【HQ】春が始まる。(烏野逆ハー)

第6章 再起




菓子パンをかじる。
甘い味が口の中に広がると、つい月島くんと出掛けた日のことを思い出してしまう。



そして、告げられた月島くんの気持ちのことも。



私は、高校に入ってから訪れているこの異常なまでのモテ期に恐れ慄いていた。



みんな、私の虚像か何かを見て、それを好きになっているんじゃないだろうか…。



そんな気さえ起きてくる。





今は休日の部活のお昼休憩の最中だ。
みんな思い思いに昼食をとっている。



私が菓子パンをかじる様子を見て、日向くんが話しかけてきた。



「菜月、最近菓子パンばっか食べてるよな。なんで?」



「あー、あのね。今コンビニで対象のパンについてるシール集めると私の好きなキャラのマグカップもらえるキャンペーンやってるんだ。」



「へー!もう結構集まった?」



「ううん、まだ全然ー。気付くの遅かったんだよね。集めなきゃいけない枚数も多いし、もらえないで終わりかも。」



「そうなんだ…ちゃんともらえるといいな!」



「うん!」



日向くんに返事をしたところで、完食した。



それを見て、日向くんがまた口を開く。



「菜月、食べ終わったならさ!ちょっと練習付き合ってくれない?レシーブ練習したいんだよ。」



皆はまだまだお昼休憩の最中だし、この後も練習があるから私が付き合ったほうがいいだろう。



そう思って私は日向くんについていった。



/ 767ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp